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加茂の、まちあるき(モニターツアーレポート)

歴史ある小京都らしさと、新しいお店や文化が共存するまち

〜加茂市モニターツアーイベントレポート〜

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北越の小京都と呼ばれる新潟県加茂市。古い街並みや風情が京都と似ていると名付けられた「小京都」という愛称が表すように、市内には奈良時代から続く神社や江戸時代から残る料亭などが、生活の一部として根付いています。

ただ、最近は古くから続く小京都らしさだけでなく、若い世代が自分の好きなお店をオープンして話題になることも。昔の趣を残しつつも、新たな風が吹くことで、街全体が盛り上がりをみせています。

そんな加茂市が提案するのは、1,000年以上も加茂を見守ってきた青海神社や創業180年を超える老舗料亭などと、SNSで話題のアパレルメーカーやアイス店を掛け合わせたモニターツアー。今回は、そのモニターツアーを通じて、加茂市の魅力をレポートします。

加茂市の伝統工芸「屏風」と組子細工を学べる「大湊文吉商店」

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最初に向かったのは、屏風や組子細工などの木工と和紙の商品を生産販売する「大湊文吉商店」。屏風や仏具、パーテーションなど木と紙を組み合わせて幅広い種類の商品を製造・販売している企業です。

今回は、代表取締役の大湊陽輔さんの案内のもと、工場見学や組子細工のワークショップ、ショールーム見学をさせてもらいました。

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794年に京都にある「賀茂神社」が社領としたことで名付けられたといわれる「加茂」の名前。その際に京都から多くの宮大工が移り住み、木工建築の技術を伝えたことで「建具」が加茂でもつくられるようになったという説があります。

しかも、県内有数の和紙の生産地だった加茂。古くから続く建具と、和紙の両方があったからこそ、屏風がつくられるようになったといわれています。

今では、屏風を一貫生産できる会社は日本中を探しても、加茂市内の2軒だけ。それだけ全国に誇れる伝統産業が加茂市にはあったのです。

なかなか入れない、屏風の工場見学へ!

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社長から屏風や建具についてお話を伺った後は、工場見学へ。いつもは10名以上の見学でしか受け入れていないので、貴重な機会。あまり見る機会のない木工工場の見学にワクワクしながら、向かいます。

大湊文吉商店で使う木材は色々ありますが、主材は秋田杉。産地の秋田県に自社専門の材料屋さんがあり、良材を安定して届けてくれます。

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木工は金属と異なり、型はありません。その分、小ロットや試作品にも強いことが特徴です。

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最近は、社内でも新しい自社商品の開発に力を入れているそうです。女性社員が中心となって企画し、髪飾りやクリップスタンドなどを制作しているのだとか。普段の生活で木工に触れる機会は少ないですが、こうした身につけるものであれば、誰でも気軽に楽しめそうですね。

組子細工のワークショップを体験!

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工場見学を終えると、ワークショップの会場へ。小さく切断・加工された木片をつかって、自分だけのオーナメントをつくります。

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組子は入れる角度が決まっているので、0.01ミリの誤差も許されません。そんな風にきれいに裁断された木材を使って、参加者のみなさんもピタッと合うところまで必死に探しながら、組子細工をつくっていきます。

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小さな木を組み合わせて仕上げに木槌も使い、ようやく完成!最初は戸惑っていたものの、慣れると素早い手つきで組み立てていました。

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屏風や建具だけじゃない!現代に合わせた木工と紙の融合商品

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最後に訪れたのは、1階にあるギャラリー。ドラえもんの絵を飾る額やウルトラマンがあしらわれた金屏風、組子細工の照明などさまざまな品が並んでいます。

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最近は、新型コロナウイルス感染症対策のため、「飛沫防止パーテーション」の製作も始めたそう。木枠でつくられたパーテーションは高級感があり、旅館や料亭など純和風の建物にもしっくり来そうですね。

ここには社長や社員が考えたアイデア商品がたくさん!大手企業とのコラボもたくさん行っている大湊文吉商店のこれからが楽しみになる時間でした。

Information

大湊文吉商店

住所:新潟県加茂市秋房1-26
TEL:0256-52-0040
HP:http://www.oominatobunkichi.com/

県内有数の和紙の生産地だった「加茂紙」について学ぼう!

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次に訪れたのは、商店街内にある加茂の和紙をつくる「加茂紙 漉場」。実は、加茂市七谷地区は明治から大正にかけて県内随一の和紙の産地として有名だった地域です。

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それら和紙は、ちり紙や障子紙、傘紙などさまざまな品で大切に使われていました。しかし、機械化とともに和紙の需要は減少。明治40年代には260軒の家が和紙をつくっていましたが、ほとんどが廃業し、平成5年には最後の1軒も事業を畳むことに。

その技術を継承するため、平成23年に加茂市が事業を立ち上げ、商店街内に「加茂紙 漉場」を開設したのです。

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まずは、材料となる楮(こうぞ)の栽培・刈り取りから。5月〜10月にかけて適時下草を刈り、しっかりと楮が育つように補助。11月下旬から12月初めにかけて株元に近いところから一気に刈り取ります。それを蒸し、熱いうちに皮を剥ぎます。それを専用の包丁を使って黒皮と甘皮を削ぐように剥き、乾燥させます。

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皮をさらにほぐすため、専用の機械へ。その後、漉き舟に紙漉き。半日かけてゆっくりと水分を絞り、さらに板に貼り付け、乾燥させたら完成です。

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事前に連絡をすれば、漉場の見学も可能ですので、ぜひ問い合わせてみてくださいね。

Information

加茂紙 漉場

住所:新潟県加茂市上町1-22
TEL:0256-52-4184

江戸後期創業の老舗料亭で、日本料理の旬を味わう「清雲亭 山重」

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次にやってきたのは、純和風の空間と真心込めた料理とおもてなしで人々を魅了する老舗料亭「清雲亭 山重」。江戸後期から地元民に愛される料亭として加茂の地で続いてきました。

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この日に出していただいたのは、普段はカフェで提供している「和カゴ弁当」。旬の魚や野菜を使った料亭の味が気軽に味わえるメニューです。この日は、季節のお造りを中心に、しめじ豆腐やイカしんじょうの唐揚げ、鮭の味噌漬け、鯛の煮浸しなどさまざまな料理をいただきました。

どれも上品な出汁が効いており、ちょっと贅沢なランチに。焼き魚も煮浸しも、箸を付けただけでほろっと崩れるくらい柔らかく調理されているので、年配の方でも心配なく食べられそう。

山重は県内外からおいしい食材を取り入れ、旬を重視しているのだとか。そのため、毎日同じメニューというわけにはいきませんが、四季折々の加茂山の景色を見ながらいただく料理は格別です。

Information

清雲亭 山重

住所:新潟県加茂市仲町4-15
TEL:0256-52-0104
HP:https://www.yamazyu.com/

1,000年以上の歴史を誇る、加茂の鎮守「青海神社」

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お腹もいっぱいになったところで、一同は青海神社へ。すると、本殿前に権禰宜の古川修さんが待っていてくださいました。今回は、身を清めて神様にお近づきになる「正式参拝」を体験させていただくことに。言われるがまま、鳥が鳴くような音がする「鶯張(うぐいすばり)廊下」へと向かいます。

「ホーホケキョ」と綺麗な音はしませんが、「ケキョケキョケキョ〜」と鳥が鳴いているような音が響きます。

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そして、本殿へ。用意された椅子にそれぞれ座ると、古川さんが正式参拝のやり方を教えてくれました。前列の真ん中に座った参加者が玉串を受け取り、神主に返す役目を果たすことに。古川さんから玉串拝礼の手順を習い、正式参拝を始めます。

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その後は、青海神社の由来についてのお話を。始まりは、726年に青海郷を開拓した青海首一族が、祖神椎根津彦命を加茂山山麓にまつり、青海神社を創建したこと。その後、794年に京都賀茂神社の社領となり、御分霊を併せまつったことで「加茂」の名がついたといわれています。

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後に上杉謙信の母が青海神社に月参りして、謙信は安産だと伝えられたこともあったのだとか。しかも、江戸時代には賀茂神社を加茂山山腹に遷宮するなど、日本史にもしっかりと名を残す青海神社。加茂市民にとっては、なくてはならない誇りに思う神社のひとつなのです。

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お話を伺った後は、噴水までみんなで散歩しながら、加茂山の自然に触れることに。生憎の雨で、紅葉も終わっていた頃でしたが、歩く機会が少なくなっている現在、木々の下をのんびりと散歩するだけで心が落ち着くようでした。

Information

青海神社社務所

住所:新潟県加茂市大字加茂229
TEL : 0256-52-0671
HP:https://www.aomi-jinjya.or.jp/index.html

商店街に新たな風を!ニットの産地・加茂から自社ブランドを立ち上げた「GFGS」

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続いては、そのまま歩きながら、縞模様のボーダーカットソーで有名な「GFGS」へ。ここでは、社長の小栁雄一郎さんが待っていてくださいました。

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みなさん、このカットソーを目にしたことはないでしょうか?SNSや各種展示会で人気を集め、いまは全国各地からオーダーメイドの注文が入るメーカーです。

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自社工場や近くの職人に協力してもらいながら生産する、完全受注生産のオリジナルカットソー「ORDER BORDER(オーダーボーダー)」。注文を受けてから、自社工場で1着ずつ生地の編み立てをしています。完全受注生産とすることで、過剰な生産を行わず、ロスの少ない供給を整えられるのだそう。

また、過剰な在庫も抱えないため、無理のない運営と適切な企業成長に努めています。

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1964年から縫製業を営む家庭に生まれた小栁さん。加茂市はニットの産地ともいわれ、縫製会社がたくさんあったのです。しかし、リーマンショックで地場の問屋が倒産したことで、廃業寸前まで追い込まれることに。そこで、一度、縫製業を廃業し、マイナスから新事業「GFGS」を立ち上げたのです。

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「GFGS」の拠点は移動しながら、現在3箇所目。大きなピンクの文字が特徴のガラス張りの拠点は、古くから続く商店街の中で大きな目を引く存在。ロックやパンク好きの代表は「明るい色を使わなきゃだめだよ」と店舗の中もピンクや黄色、黄緑色などの蛍光色をど派手に使っています。

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お寺でライブをしたり、CDや雑誌を作ったりと従来の製造業にも当てはまらない活動も行う彼ら。「興味のあることはなんでもやる」精神で、活動の幅を少しずつ広げてきました。

そんな「GFGS」が次に挑戦するのが、加茂土産物センターのリブランディング。今度は、小栁さんと現在ある加茂土産物センターへと出かけてみました。

Information

GFGS

住所:新潟県加茂市本町3-12
TEL:0256-46-8798
HP:https://www.gfgs.net/

加茂市のお土産品ならここ!市内の約40店舗の商品が集う「加茂土産物センター」

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「GFGS」から歩くこと約5分。青海神社の近くにある加茂土産物センターでは、市内のお店約40店の商品を販売しています。店内には午前中にお邪魔した加茂紙や組子はもちろん、七谷で収穫されたお米や「たなべのかりんとう」など、食品関係の商品も多数並びます。

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ここの2021年度からの指定管理を請け負うことに決まったのが、「GFGS」。まだ構想段階ですが、テイクアウトメインカフェやオリジナル商品を販売する予定だそう。

商店街に新たな風を吹き込んだ「GFGS」が、これからどんなまちづくりの拠点をつくっていくのか、楽しみな一年になりそうです。

Information

BBC(Kamo Miyagemono Center)

住所:新潟県加茂市穀町8-27
TEL:0256-57-1020
※2021年4月17日にリニューアルオープン。

あずきアイスを復活させた人気アイス屋「AMEYA AISU」

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土産物センターを見学し終えると、商店街にできたアイス屋「AMEYA AISU」へ。130年以上続く青木飴屋の5代目捧泰士さんが立ち上げたお店で、連日若者から近くに住むご年配の方まで幅広い世代が訪れています。

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「AMEYA AISU」でのおすすめは、「あずきアイス」。理由を聞くと、数十年前まで青木飴屋で販売されていたアイスなんだとか。

お店を立ち上げるにあたって、地域住民の熱望の声もあり、あずきアイスを含めたアイス屋を立ち上げたそうです。

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青木飴屋の隣に店舗を構え、青木飴屋側の壁は知人の左官職人にお願いし、炭の粒子で水墨画のように、反対側は昔好きだったアメリカ映画に出てくるお店のような壁にしたのだとか。

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夜は、大人がバーで飲みながら、上では高校生がアイスを食べて。好きなように過ごせる空間にしているそう。お酒やコーヒーも出しているので、アイス以外にも楽しめそうですね。また、近くのお店のお惣菜を買って持ち込むこともOK! 

近くの商店街の味も、AMEYA AISUの味も楽しめるとは、贅沢な時間になりそうですね。

Information

AMEYA AISU

住所:新潟県加茂市仲町3-5
TEL:0256-64-8797

和モダンな蔵で非日常を演出。「山重 仲町通店」で和カフェを愉しむ

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最後に訪れたのは、老舗料亭「清雲亭 山重」別館「山重 仲町通店」。現在は、Yama Cafeとして営業中です。

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大正時代につくられた蔵をリノベーションし、趣のあるモダンな蔵に変身。こちらのスペースは、結婚披露宴や展示会として使われることもあるのだとか。歴史を感じさせる佇まいに日常を忘れてしまいそうです。

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ここでは各々白玉あんみつや白玉ぜんざい、季節のケーキなど、甘味を注文。歩き回った疲れをゆっくりととっていました。

Information

山重 Yama Cafe

住所:新潟県加茂市仲町2-6
TEL:0256-52-0104
HP:https://www.yamazyu.com/

 

長年のキャッチコピーだった「北越の小京都 加茂」。
もちろん小京都らしさは加茂市にとって大事な要素のひとつです。

ただ、そこから少しずつ加茂市は変わり始めています。
最近立ち上がったお店が市外から人を呼び寄せ、新たな交流が生まれる拠点となるなど、新たな息吹が芽生え始めているのです。

古いものと、新しいもの。どちらもあるからこそ、きっと文化は繋がっていくはず。長年受け継がれてきた文化と新しい文化が融合することで、これからもバトンが繋がれていくのです。

どちらかだけを楽しみたい人も、どちらも一緒に楽しみたい人も、ぜひ加茂市を訪れてみてください。きっとまだ知らない加茂市を見つけることができるはずですよ。

加茂市モニターツアー

日時:2020年11月29日日曜日9時~16時30分
参加者:モニター8名
担当:加茂市企画財政課

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