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令和2年度 政策方針~新しい時代の新しい加茂市へ~

 本日、ここに、令和2年度予算案及び関連議案を提出し、ご審議いただくにあたり、市政運営に対する基本方針並びに主要事業を申し上げ、市民の皆さまと市議会議員の皆さまのご理解とご支援を賜りたいと存じます。

1 基本方針

 昨年5月に元号が「令和」に代わり、新しい時代の幕開けとなりました。この新しい時代に市政を担うことになり、早いもので10か月が過ぎようとしています。この間、できる限り地域、現場の中に出かけていき、多くの方々からお話を伺い、また「座談会」を開催し、色々なご意見、ご要望をお聞きしてまいりました。そこで強く感じたのは、多くの市民の皆さまのふるさと加茂への愛着とこれからの加茂市への大きな期待でした。私は、改めてその期待に応え、新しい加茂市を築くため努力するという思いを強くすることができました。

 現在、加茂市を含め地方自治体を取り巻く社会経済情勢は大変厳しいものがあります。まず、加茂市の現況をお示ししたいと思います。2000年12月末に33,841人だった加茂市の人口は、2019年12月末に26,717人まで減っており、今の人口動態のまま推移した場合、2045年には15,703人になるとの推計値が出ています。その中でも、加茂市の0歳から14歳の子どもの数は2000年4,779人であったものが、2019年に2,572人まで減っており、0歳から4歳の子どもの数だけを見ると2000年に1,398人であったものが、2019年に673人と半減しています。さらに2045年には359人になるとの推計値が出ています。
 一人の女性が出産可能とされる15歳から49歳までに産む子どもの数の平均である合計特殊出生率は2000年1.51が2017年1.11、出生数は2000年267人が2017年121人と激減しています。また、総人口に占める65歳以上の人口の割合である高齢化率は、2000年22.9%が2018年35.0%と増えており、2045年には47.2%になるとの推計値が出ています。
 次に、市内の経済の動向を見ますと、2000年の従業員4人以上の事業所数は187、従業員数4,393人、製造品出荷額712億円が、2018年の従業員4人以上の事業所数は94、従業員数3,114人、製造品出荷額665億円となっています。
 そして加茂市の財政状況ですが、市税は、税源移譲の影響により、平成19年度は増加しましたが、以降減少傾向にあり、平成13年度と平成30年度を比較すると約3億2,700万円減少しました。地方交付税は、三位一体の改革や税源移譲などにより、大幅に減少しており、平成13年度と平成30年度を比較すると約5億3,300万円減少しました。基金残高は、平成13年度末に約18億4,800万円ありましたが、平成30年度末には2,683万円まで減少しました。

 これからの加茂市政は、これらの現実を受け止め、今ある課題を解決しながら加茂市の将来を見据えた施策を行う必要があります。
 では、加茂市の現在の最大の課題は何でしょうか。私は、人口減少、少子高齢化であると考えます。なぜなら、人口減少、少子高齢化が進むと、既存の行政システムが十分に機能しなくなるからです。この先、何も手を打たなければ、市税や地方交付税の減少、施設の老朽化、子ども・若者の減少、一人暮らし高齢者の増加、働き手の減少、産業の衰退、管理されない空き家の増加といった問題がさらに表面化してきます。これらを考えると気持ちが落ち込むという方もいらっしゃるでしょう。しかし、考えうる課題を直視しなければ新しい加茂市を築くことはできないのです。私は次世代に課題を先送りするようなことはしたくありません。
 今ほど述べた課題が、現在から未来にわたって変化していくものだとすれば、変化しないものもあります。それは、加茂山、加茂川に代表されるような自然、地形などの地理的条件、長い年月をかけて築き受け継がれてきた地域の中の人と人とのつながりや歴史、伝統、文化です。すなわち、社会の変化を受け入れつつ、これらのものを守っていかなくてはなりません。
 また、希望の持てる変化もあります。Society5.0と言われる先端技術を取り入れた社会の変化は、人間の価値観を変え、これまで解決できなかった課題を解決する有効な手段となる可能性を秘めています。

 このような立場から、限られた市の財源の使途を改めて考えてみたいと思います。市の収入のほとんどは税金です。その税金をどのように使えばよいでしょうか。

  • 個人の力では対応することが難しいこと
     消防、防災減災対策、インフラ整備など
  • 個人の努力で解決することが困難な人への支援
     介護支援、生活困窮者支援、障害者支援など
  • その分野に財源を振り分ければ市民生活が向上するもの
     子育て支援、健康づくり、地域医療の充実、環境整備など
  • 現在ある課題を解決するもの
     少子化対策、老朽化した公共施設の維持修繕、有害鳥獣対策など
  • 市の将来を見据えた投資
     産業育成、移住・定住政策など
  • これらの視点のすべてに関係するものとして教育の充実

 私は、これらに優先順位をつけて税金が使われるべきだと考えます。そして、そのためには財政基盤を安定させることが必要です。

 加茂市では人口減少や少子高齢化による税収の減少、地方交付税の減少、公共施設の老朽化に伴う経費の増加、実情に合わせて市民サービスを見直さなかったことなどにより厳しい財政状況が続き、災害や大雪などの緊急事態に対応し、収支不足を補てんするための財政調整基金の残高が少なくなりました。
 そこで、市民の安心・安全な暮らしを守ることができるように、また、加茂市の未来のための新しい事業に迅速に対応できるように財源を生み出すため、令和2年2月7日に「行財政健全化推進計画」を策定いたしました。
 この計画は、令和2年度から4年度の3か年で、人件費の削減、補助金の見直し、事務・事業の見直し、自主財源の確保などの取組を行うことで、実質単年度収支の黒字化、令和4年度末の財政調整基金残高を3億円にすることを目標としています。
 特に令和2年度、3年度は財政的に非常に苦しいことが予想されます。その理由の一つは、公共施設の老朽化です。大きな修繕が必要な施設が増えています。市民の皆さまには耐えていただくようお願いすることになります。大変心苦しく申し訳ない気持ちでおりますが、ともに今の苦境を乗り越えていただきたいと思っております。

この「行財政健全化推進計画」により裏付けされた財源をもとに、将来の加茂市のグランドデザインを描く「加茂市総合計画」を策定します。「総合計画」とは、市が目指すまちづくり、それを実現するための福祉、子育て、教育、環境、都市基盤、産業など広範囲にかかわる仕事を、計画的、効率的に行うため、市政推進の具体的な方向を定める計画です。加茂市では平成6年に策定した平成15年までの「総合計画」以降作られていませんでした。この度「総合計画」を作成するにあたっては、基本計画の策定段階から、多くの市民の皆さまに関わっていただき、広く各層よりご意見をお聞きしながら、協働、共創により計画づくりを進めていきたいと考えています。

 そして、策定した総合計画に基づき、今ある課題の解決と将来を見据えた投資をしていきます。特に、少子化対策に重点を置きたいと考えております。人口減少は避けられないとしても、子どもの数の減少を食い止めることは可能です。安心して子どもを産み育てやすい環境の整備、教育環境の充実、若者が定住したくなるまちづくり、産業の活性化、市の情報発信等、やるべきことはたくさんあります。
 限られた財源の中で令和2年度当初予算には、今できうること全てを盛り込みました。もちろん、少子化対策の施策としてはまだ足りませんが、令和2年度以降の少子化対策を見据えた種まきができたと思います。

 これからの加茂市政は、財政基盤を安定させる、計画を立てる、今ある課題を解決する、将来を見据えて投資する、これらを勘案しながら予算編成を行い、二度と厳しい財政状況に陥ることがないよう市政を運営してまいります。

2 当初予算の概要

 行財政健全化推進計画に取り組む最初の年、令和2年度当初予算案の概要についてご説明申し上げます。

 令和2年度一般会計予算の総額は、118億300万円、前年度に比較して22億8,100万円、16.2%の減となりました。
 主な理由は、中小企業制度融資等預託金17億3,469万円を減額したことです。これは、前年度までの融資実績から必要十分な新規貸し付け枠を確保したうえで、不用となる預託金を削減した結果であり、この金額を前年度当初予算額から差し引いた実質的な予算額の比較は、5億4,631万円、4.4%の減となります。
 つまり、令和2年度当初予算は、これまでの執行実績を踏まえて、実質的な予算編成を行った結果であり、未来にわたり健全財政を維持するための予算規模にしたものです。

 主な新規事業は、総合計画の策定、【若い世代の定住促進】として地域おこし協力隊事業、移住・就業等支援事業、ふるさと加茂交流促進事業、【産業の振興と観光】として創業支援資金・経営強化資金の創設、【学校教育の充実】として令和元年度国の補正予算繰越事業で小中学校通信ネットワーク整備事業、児童生徒の学習や生活を支援するスクールアシスタントの配置、【防災・減災・都市基盤の整備】として、地域防災計画の策定、河川改修事業、街灯LED化事業等です。行財政健全化に取り組みながら、これからの加茂市を築いていく新たな事業に取り組んでまいります。

 主要な財政指標については、経常収支比率は前年度に比較し1.2ポイント高い99.7%ですが、実質公債費比率は1.1ポイント低い9.0%、市債残高は3億円減少し93億円と見込んでいます。加茂市の経常収支比率は高く、財政構造が硬直化しています。経常収支比率が低くなれば投資的経費や政策的経費に支出する余裕ができるため、経常的な経費の抑制に努めていきます。
 今後、これらの指標を注視し、健全な財政運営を行ってまいります。

 一般会計と、6つの特別会計の合計額は206億9,064万円で、前年度に比較し26億4,545万円、11.3%の減となりました。

3 具体的施策

 次に、令和2年度の具体的な施策を申し上げます。

①子どもから高齢者まで安心して暮らせるまちにするために

【子育て支援・医療福祉の充実】
 市民の皆さまが生まれてから歳を重ねていく、それぞれのライフステージに合わせて、適切なサービスを受けられるよう、各種施策に取り組みます。

 最初に妊娠が分かって市役所にお越しになってから出産、育児を重ねていく過程において、子どもが健やかに育ち、またその家族も安心して育児ができるよう、母子健康手帳の交付から、産前、産後のケアをはじめ、現在保健師や助産師が行っている各種サービスを充実させます。また、母子保健と子育て支援に関わる医療、教育などの関係機関との連携を強化するため、「子育て世代包括支援センター」を設置し、子どもの成長やご家族に寄り添うトータルケアに努めていきます。特に、保健師の発達支援に関する研修を強化し、保健師のスキルアップを目指します。妊産婦や子どもの医療費助成、母子の健診など、従来のサービスも継続してご利用いただき、子どもが健やかに成長し、ご家族が安心して生活できるよう努めます。

 私立保育園、私立認定こども園、私立幼稚園の運営については、教育と保育の質の向上が図られるよう、公正かつ適正な運営費等の支給を行います。また、公立保育園の運営については、利用状況や保護者の意向等を十分勘案したうえで、園の統廃合の検討を進めます。
 加茂田上病児保育園については、保護者がいざというときに安心して利用できる施設として、更に利用しやすい施設となるよう、管理運営に努めます。

 市内2か所にあるあそびの広場については、子育て支援拠点としての機能の充実として、絵本の読み聞かせや育児の相談などの事業を行い、子どもの発達に関する知識の普及と育児不安の解消を図ります。

 あらゆる世代の方が健康で充実した生活を送るためには、毎日楽しく体を動かし、また健診で体の状態をチェックすることが大切です。そのため、健康増進や介護予防のための講演会や、健康ウォークなどを通じたウォーキング等の運動の推奨を公民連携により行うとともに、各種健康事業への参加や、特定健診、がん検診の受診を勧めるため、健康ポイント事業をさらに充実させます。

 医療環境については、待望の新加茂病院が開院し、県央基幹病院も建設への方向性が打ち出され、予定どおりのスケジュールで令和5年の開院に向けて建設が進みます。今後も、加茂病院の医師確保や診療科の充実と県央基幹病院までのアクセス道路である国道403号バイパスの早期完成について国、県に積極的に働きかけていきます。
 令和2年4月1日加茂市医師会に在宅医療推進センターが設置されます。これにより加茂田上地域の医療介護関係者が連携し、市民の皆さまが住み慣れたまちで安心して生活できるよう、在宅医療と介護が一体的に提供できる環境の構築に取り組みます。
 県央医師会応急診療所の施設整備費借入金償還金については、加茂市も関係する市町村として令和2年度から4年をかけて補助金を支払います。県央医療圏の救命救急医療体制がより安心できるものとなるよう、これまで以上に圏域内の市町村、医師会等と連携、協力していきたいと考えています。

 各地区のコミュニティセンターについては、お風呂や設備の維持管理のため、料金体系の見直しを行いますが、多くの皆さまからご利用いただけるよう、高齢者対象のお茶の間サロンや健康講習会の開催など、各種団体や地域と一体となって行い、集いの場としてのセンターの充実を図ります。

 市民バスについては、老朽化した車両の計画的な更新の経費が必要であることや、乗車人数が極めて少ない路線・時間帯があることから、乗車数に見合った大きさの車両による運行や、乗車人数の実績に合わせた減便の実施、路線バスとデマンドバスや乗合タクシー等の併用など、実態に則した運営と経費縮減を図るための運行方法全般の見直しを令和2年度中に行い、令和3年度から新たな運行方法を導入します。

 障害者施策については、障害者やそのご家族が安心して生活できるバリアフリーなまちづくりに向けて、自立支援協議会を設置し、グループホームや就労支援事業所などの民間施設の誘致を積極的に行います。

 高齢者や障害者の介護施策については、これまでの訪問介護、訪問看護、訪問リハビリの利用料全額助成制度は当面継続しますが、受益者負担の原則を守りつつ、低所得者の方に対する配慮も含めた助成対象者の見直しについて検討します。また、人口動態の変化や家族介護力の低下などにより、デイサービスやショートステイなどの施設利用の希望が増えています。今後も市民の皆さまのニーズをしっかりと見極め、積極的な民間事業所の誘致や既存事業所の更なる人員の確保、地域包括支援センターの機能の充実を図るなど制度や組織の見直しを行っていきます。

【環境・ごみ問題】
 老朽化が進んでいる加茂市・田上町清掃センター(ごみ焼却施設)については、令和2年度、3年度に、ごみ処理施設を新設するのか、広域で処理するのかなどのごみ処理方法を検討します。併せて、一般廃棄物処理基本計画を作成します。
 この計画の中では、ごみの分別や有料化が必要かどうかを検討します。環境を守り、市民の皆さまが納得いく方法を、田上町や加茂市・田上町消防衛生保育組合議会と協議を進めていきます。また、計画作成中に早期に実現可能なものがあるかどうかも検討していきます。

 4月から可燃物の祝日収集を実施します。これにより可燃物の収集を行わない日は、日曜日と8月15日、12月31日から翌年1月3日までの間となります。また、不燃物(ガラス・セトモノ類、廃蛍光管類、鉄類)の収集は月2回から月1回に減らします。

【防災・減災・都市基盤の整備】
 加茂市では平成7年を最後に地域防災計画の大きな見直しを行っていませんでした。その間、中越地震や中越沖地震、平成16年7.13水害、平成23年7.29水害、そして東日本大震災や昨年の台風第19号による記録的な豪雨災害など数々の災害が新潟県のみならず全国各地で発生し甚大な被害が出ています。
 このように激甚化する災害に対応するため、古くなった地域防災計画を現在の災害対応に則した内容に刷新し、これからの災害対策の土台となる計画を策定します。

 加茂市にとって喫緊の課題となっていたハザードマップの作成、配布について、洪水ハザードマップは昨年7月に全戸配布し、その後座談会においてマップの説明を行いました。土砂災害については、懸案事項であった県が行う土砂災害警戒区域の指定を了承し、それに基づいて土砂災害ハザードマップの作成に着手しました。令和元年度中に作成が完了する見込みで、令和2年度の早い時期に土砂災害ハザードマップを全戸配布します。

 災害時には、自らの身を自ら守る「自助」と公的な組織が支援する「公助」だけでなく、地域で助け合う「共助」による対応も重要となります。加茂市では長い間自主防災組織を結成してきませんでしたが、令和2年度からは順次組織化を働きかけ、自主防災組織と消防署、消防団との連携により、災害発生時に命を守る避難行動につながる仕組みをつくります。

 消防団員の身体を保護する、防塵メガネ、耐切創(たいせっそう)手袋、編上げ安全靴などの安全装備品のほか、震災を想定した、対応資機材(救急救助用、夜間活動用、避難誘導用資機材や情報連絡機器など)の分団各部への配備を進めます。

 国が進める防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策と連携して、河川災害の発生防止・拡大防止を図るため、準用河川長谷川と岩野排水路における河川改修事業を緊急自然災害防止対策事業債(100%起債、30年償還、交付税算入率70%)を使って行います。

 市道上に設置している街灯は、現在まだ多くが蛍光灯ですので、これら街灯のLED化を公共施設等適正管理推進事業債(90%起債、15年償還、交付税算入率48.5%)・行政改革推進債(10%起債、15年償還、交付税算入なし)を使って行い、電気料金や電球の交換作業を減らすなど、維持管理経費の削減を図ります。

 市が保有している宅地について、造成から年数が経過し、地価が大幅に下落しているものもあることから、当時設定した価格を見直し、積極的に売却を進めます。

 子どもや高齢者をはじめ、誰もが安全で安心して利用できる都市公園の整備を行うため、加茂山公園にある老朽化した遊具、施設等の公園施設長寿命化計画を策定します。
 都市再生整備計画事業で実施している新町木造雁木づくり整備事業を継続し、北越の小京都の風情を持った魅力あるまちづくりを目指します。
 県が事業主体である街路拡幅事業は、マスカガミ酒造前の交差点改良を実施する予定です。

令和2年4月から事業の効率化を図るため、建設課と都市計画課を統合し「建設課」とします。

 水道事業については、給水人口、使用水量等は年々減少し続け、給水収益が減少してきています。費用についても設備投資を抑え節約を図っていますが、節約も限界になり、水道事業経営を適正に維持することは困難となりつつあります。この状況を踏まえ、水道料金を10月請求分から基本料金、従量料金ともに10%の値上げを行います。
 また、水道料金の未収金は年々増加傾向にあり事業執行に支障をきたしています。このような状況を改善するため、8月からコンビニ収納の導入を行い、いつでも水道料金の納入を可能とすることにより、収納率の向上を図ります。また、料金の未納者が催告に応じられない場合、法令に則り給水停止の措置を講じるなど、未収金の回収に努めます。
 県内で最低である有収率の向上のため、漏水調査を行い、漏水箇所の修繕に努めます。また、漏水の要因である老朽管の布設替えを行います。令和2年度は黒水地内で実施します。

 下水道事業については、人口減少による収入の減少に対応するため、令和2年10月請求分から下水道使用料の10%の値上げを行います。
 未収金については、水道の停水及び滞納処分により回収に努めます。耐用年数を大幅に超過した施設は順次更新を図り、計画区域の見直しにより事業費の削減を図ります。

 令和2年4月から未収金の回収など業務の効率化を図るため、水道局と下水道課を統合し「上下水道課」とします。

【公共施設の適正配置】
 施設の利用実態や現状の維持管理費、施設の更新時期とその費用などを整理し、施設の統廃合などの方針を定めた「公共施設等更新計画」の策定を令和2年度から開始し、施設のスリム化を図ります。
 学校については、児童生徒数の将来見通し、地域住民の意向を勘案して、令和2年度から小中学校の適正配置の検討に入ります。
 公立保育園も、令和2年度から統廃合の検討に入ります。
 市民福祉交流センター加茂美人の湯については、令和2年度中にPPP/PFIなど民間活用の手法を探り、施設運営の方向性を示します。
 上町コミュニティセンターは令和元年度末で廃止します。
 また、施設管理コストや提供サービスの面から効果が期待できる施設については、指定管理者制度を導入するなど民間のノウハウも活用しながら、運営経費の削減及びサービスの向上を図ります。
 七谷共同調理場については、令和2年度から外部委託による運営を開始します。その他の調理場については、指定管理者制度等の導入による効果を検証しながら運営方法の検討を進めます。
 なお、七谷共同調理場を外部委託しても、児童生徒が食べる給食の献立、使用する食材はこれまでと同じものであり、給食の内容が変わることはありません。

【市税の徴収体制】
 市税の徴収について、新潟県と県内市町村が共同で滞納整理を行う組織「新潟県地方税徴収機構」に加茂市も令和2年度から参加し、徴収体制の強化と職員の徴収技術の向上を図り、徴収率アップと収納額の増額を目指します。
 また、口座振替や特別徴収を推進し、さらにコンビニ収納などの納税環境の整備についても検討し、市税収入の確保を図ります。

【消費者対策】
 市民の皆さまの安心・安全な消費生活を確保するため、引き続き消費生活相談体制の充実や消費者被害の未然防止のための啓発活動などに取り組みます。

【市民との協働体制の構築】
 ボランティアの輪で地域をつなぐ、元気な高齢者の生きがいづくり、活発な活動を通して、ご自身の健康維持・介護予防につなげていくため、シニア世代向けに学習講座を実施して、学んだことを地域に還元し、共に楽しむシニアボランティアグループの結成を支援していきます。
 また、まちの美化、環境整備活動などを市民と行政が協働で実施していくアダプトプログラムの導入の検討を行います。

②教育の充実で子育て世代に選んでもらえるまちにするために

【学校教育の充実】
 これからの社会を創り出していく子どもたちが、社会や世界と関わり合うためには、自分の人生を切り拓いていく力が必要です。そのためには、学ぶことに興味や関心をもち、自ら学び、考えを広げ、解決策を見いだしていく資質・能力を確実に身に付けていくことが重要です。令和2年度から小学校で、令和3年度から中学校で完全実施となる新学習指導要領においても、「主体的・対話的で深い学び」に向けて、質の高い学びの実現を図ることが求められています。

 加茂市では、これに伴い、小学校の外国語教育充実のため、デジタル教科書を活用し、学習環境の整備を進めます。また、国が進めるGIGAスクール構想の計画に添って、令和5年度までに小、中学校の全児童生徒に1人1台の端末が利用できる環境を整えます。令和2年度は令和元年度国の補正予算繰越事業の小中学校通信ネットワーク整備事業として校内LANの整備を行います。併せて情報教育や教科の指導におけるICT活用等、教育の情報化に関わる内容の充実を図り、授業改善の視点に基づく確かな学力の育成を目指します。

 新年度から須田小学校、加茂中学校で特別支援学級の新設が認められました。今後も特別支援学級における介助員の充当、通常学級における学習支援の人材確保等、児童生徒の成長を支える特別支援教育の充実を進めていきます。特に、新規事業として、小・中学校のニーズに応じてスクールアシスタントを配置し、児童生徒の学習や生活を支援する体制を整備します。

 平成22年度から実施してきた中学校武道授業は、10年間が経過し、加茂市の特色ある教育施策として根付いているところですが、令和2年度の実施に向けては、従来どおりとはせず、実施時期・実施回数等を見直しました。今後もより効果的な武道授業を実施することができるよう教育委員会、武道実行委員会とも協議していきます。

 教育機関との連携では、これまでも小・中学校で新潟経営大学学生を教育実習生として受け入れる等、学校と大学とが相互に有意義な取組を進めてきました。昨年11月、加茂市が新潟経営大学及び新潟中央短期大学と包括連携協定を締結したことから、学習支援や部活動支援等、関係機関と連携して学校の課題解決の方途を探っていきます。

 部活動については、生徒の心身の健康管理、事故防止等に努め、教員の働き方改革の実現も含めて、適切な部活動の運営ができるようにしていきます。

【文化振興・生涯学習・スポーツの振興】
 文化振興については、加茂文化協会と協議を行い、文化に触れる機会の拡大や体験教室など、市民の皆さまから興味を持ってもらえる方法を検討し、「北越の小京都加茂」にふさわしい文化都市を目指します。
 また、今までの講座等を見直し、市民の皆さまがより利用しやすいテーマの文化事業を提案したいと思います。

 生涯学習については、多くの講座を用意して年齢・性別・職業を問わず、市民が集い、学び、発表できる場をつくります。
 そのため、令和2年度において、組織再編を行い、社会教育課に公民館と図書館を統合し、市民の皆さまから利用しやすい学習機会の提供を行います。図書館や公民館、勤労青少年ホームでは役割分担を明確にし、各学校や保育園・社会教育機関と連携を図り、幼児期から高齢期までの各期に対応した取組を行います。

 また、社会教育課からスポーツ部門を独立させ、スポーツ振興課を立ち上げ、健康と運動を結び付けた事業を行っていきます。そして、加茂市スポーツ協会と連携をとりながら、子どもたちの指導や講師の派遣など利用者に密着したプログラムを計画します。
 今年7月には、ロシア男女体操チームが加茂市で東京オリンピック事前合宿を行う予定です。優秀な成績を収められるよう精一杯サポートします。

 加茂文化会館では9回目を迎える第九合唱演奏会を開催します。オーケストラは東京交響楽団、合唱は市民合唱団です。今年はベートーベン生誕250周年にあたりますので、多くの皆さまから聴いていただけるよう取り組んでいきます。

③市民全員が活気あふれる豊かなまちにするために

【若い世代の定住促進】
 地方創生推進事業として、加茂市の関係人口と交流人口の拡大と地域経済の活性化に取り組みます。

 ふるさと納税をきっかけとして、加茂市とのつながりを深化させて関係人口・交流人口の拡大につなげるため、ふるさと加茂交流促進事業を行います。具体的には、SNSやイベントを活用した情報発信と、加茂市に実際に足を運んでもらうためのモニターツアーを実施します。
 また、つながりを強化したふるさと納税の寄附者が控除額等にとらわれることなく、全国からでも加茂市の地場産品を購入できるように、インターネットを利用した販路の開拓を支援する地場産品の販路開拓コーディネート事業を行います。具体的には、外部講師によるWebに掲載する写真の撮り方や売れるサイトの作り方の勉強会などを開催します。

 都市地域の人が加茂市へ住民票を移して「地域おこし協力隊」として活動してもらい、加茂市への定住・定着を図る地域おこし協力隊事業を行います。ふるさと納税やインターネットを利用した地場産品の販売促進のため、地場産品の営業マンとして新しい商品の掘り起こしや事業者の支援を行ってもらう予定です。
 また、東京圏からのUIJターンによる移住者・就業者の創出を図るために、移住に係る経費について単身での移住の場合に最大60万円、世帯での移住の場合に最大100万円の補助金を支給する移住・就業支援事業を行います。これは国の地方創生交付金で1/2、県の「にいがた移住・就業等支援事業補助金」で1/4の助成を受けて実施します。

【産業の振興と観光】
 加茂市が今後も活気あふれるまちであるために、地域経済の活性化を図る施策を充実させていきます。
 積極的な企業誘致や雇用支援に力を入れ、働く場を創出します。さらに、地域経済の中核としての役割を担う中小企業者に対し、金融対策や販路開拓支援等により地場産業の活力向上を図ります。
 新たに起業・創業する事業者に対し、「創業支援資金」を創設し、創業期における設備投資や資金繰りを支援します。
 商工会議所と密接に連携を図りながら加茂市の産業活性化策を講じていきます。
 加茂市の中心市街地活性化及び近代化事業を引き続き実施します。
 商店街の核店舗となる駅前のメリアの一部を加茂市で活用し、加茂駅周辺の賑わいの創出を図ります。具体的な活用方法は皆さまの意見をお聞きしながら、決めていきたいと考えています。

 観光分野については、近隣の市町村と連携しながら、この地域の特色を活かした広域観光ルートの検討を行います。また近年の健康志向を受け、既存の観光資源と健康づくりを組み合わせた観光プログラムの提案をしていきたいと思います。
 AKARIBAや加茂川のこいのぼりなど、各イベントをきっかけに加茂市においでいただいた方に加茂市の良さをPRし、また訪れてみたい、加茂市のファンになっていただけるような取組を進めます。

【ふるさと加茂応援寄附金(ふるさと納税)の推進】
 加茂市の魅力発信や地域経済の活性化を目的として、ふるさと加茂応援寄附金を引き続き推進していきます。そのために、より一層返礼品の拡充を図ります。
 今後は事業者や各種団体と連携を図り、新たな商品の開発や加茂市に足を運んでもらえるような体験型の商品など、既存の枠組みにとらわれない返礼品づくりに取り組みます。
 また、新たな取組として、加茂市として解決したい課題や実施したい事業を具体的に示し、ご賛同いただいた皆さまから寄附を募るというふるさと納税型のクラウドファンディングを行い、加茂市の課題の解決や事業の達成を図っていきます。

【開かれた市政・市のPR】
 「広報かも」については、既に表紙などのレイアウトを変更し、市民の皆さまから「広報がよくなった」とのご意見をいただいているところです。より一層市政に関心をもっていただくため、さらに分かりやすくて、読んでいただける広報を目指します。
 なお、昨年5月からは誰でも、いつでも、どこでも広報を手軽に見られるようにスマートフォンのマチイロ(アプリ)を導入しました。さらに4月からは官民協働連携協定で作成した「加茂市暮らしの便利帳」を全戸に配布し、ホームページにも掲載する予定です。この暮らしの便利帳は日々の暮らしに関連した地域・防災・行政・生活情報を1冊にまとめたもので、皆さまから活用していただけると思います。
 市のPRについては、昨年6月から、今まではなかった市長定例記者会見を毎月行っており、市内外に向けて情報を発信しています。
 また、見やすく分かりやすい、市の魅力が伝わるホームページを目指し、全面リニューアルに着手します。

【農林業の振興】
 県内有数の果樹産地である加茂市をPRするため、加茂市農業まつり、グルメゆうパック「加茂の梨新高」出荷式、交通事故「なし」キャンペーンなどの事業を関係機関と連携し展開していきます。
 JAにいがた南蒲、農業委員会等関係機関と連携し、地域の未来図である「人・農地プラン」の作成を支援します。また、「人・農地プラン」を核に、農地中間管理事業を活用して農業の担い手への農地集積・集約化を加速させ、生産コストを削減し、農業の生産性を高め競争力を強化します。
 農業・農村は、国土の保全、水源の涵養、自然環境の保全、良好な環境の形成等の多面的機能を有しています。そのため、地域の共同活動を支援する多面的機能支払交付金事業(国1/2、県1/4の助成)と自然環境の保全に資する農業生産活動を支援する環境保全型農業直接支払交付金事業(国1/2、県1/4の助成)により、地域資源の適切な保全管理を推進します。
 有害鳥獣からの農作物被害を減らせるよう、新たに銃猟免許を取得する方に対し費用の一部を補助し、ハンターの育成に努めます。また、猟銃の弾数を増やすなど加茂市猟友会との連携を強化し、有害鳥獣の捕獲と追い払いを行います。
 原則50歳未満の必要な要件を満たした認定新規就農者に、農業を始めてから経営が安定するまで最長5年間、年間最大150万円を交付します。
 農林業経営に必要な機械購入の負担軽減を図るため、農機具購入費の10%以内補助を行い、農林業者を支援します。
 里山周辺の健全な生活環境を維持するため、国の森林環境譲与税を活用し、住宅裏や農地周辺の森林整備や保全を図っていきます。

【連携】
 加茂市は既に8つの団体と連携協定を締結いたしました。令和2年度は、新潟市と連携中枢都市圏の連携協約を締結し、8市3町1村からなる連携中枢都市圏「新潟広域都市圏」を形成します。圏域内の市町村が行政区域の垣根を越えて、圏域全体の経済成長のけん引、高次の都市機能の集積・強化及び圏域全体の生活関連機能サービスの向上を図ることによって、人口減少・少子高齢社会にあっても、活力ある地域経済を維持し、住民が安心して快適な暮らしを営むことができる圏域を創造していきます。

4 結び

 以上、令和2年度の市政運営の基本方針並びに主要事業についてご説明いたしました。これらの中に、令和元年6月定例会の所信表明で述べた、施策のもとにある想い『未来への責任』と基本姿勢の三つのキーワード『市民参加型』、『人づくり』、『連携』が根底にあることを感じとっていただけたと思います。
 そして、私が市長を目指した時ではなく、市議会議員を目指した時の想いを初心に戻り振り返ります。それは、9月定例会の閉会の挨拶で述べていますが、もう一度お話させてください。加茂市手話言語条例が可決された際の挨拶です。
 加茂市内では、聴覚障害だけでなく様々な障害、そして困難さを抱えている方がいらっしゃいます。また、線引きすることがよいとは思いませんが、障害がある人、ない人や病気を抱えている人、健康な人、男性、女性の性差、LGBT、また住んでいる地域、人種、民族、宗教の違い、または大人と子どもなど、加茂市においても相手が自分と異なると感じる場面は少なくないと思います。その違いを認められないことから差別や偏見の土壌が生まれてくると私は考えています。まずお互いを知ろうとすること、そしてお互いの違いを認め合おうとすることから差別や偏見がなくなっていくと思います。簡単にできないこともあるかもしれませんが、社会的障壁を取り除き、様々な立場の方が暮らしやすい加茂市を目指していきたいと考えております。
 このように述べた理由は、社会的に弱いと言われている方々にやさしいまちは、誰にとってもやさしいまちであるからです。
 加茂市の一番の宝は人です。市民の皆さまです。やさしく、謙虚で忍耐強い人が多いまちです。その一人ひとりが輝き、そしてお互いを大切に思い支え合える、加茂市は既にそのようなまちでありますが、より一層その良さが引き立てば、素晴らしいまちになっていくと確信しています。

 冒頭は、敢えてやさしくない厳しい言葉で加茂市の現況と課題を述べました。市民の皆さまに、ありのままの加茂市を知っていただきたかったからです。しかし、この厳しい状況は必ず乗り越えられます。引き続き行財政健全化に努めながら、市が直面する多くの課題の克服と市民サービスの一層の向上に職員と一丸になって取り組んでまいります。市民の皆さま並びに市議会議員の皆さまにおかれましては、市政全般に対するご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げ、令和2年度の施政方針といたします。

令和2年度施政方針 (PDF 599KB)

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