お答えいたします

いろいろできますがルールもたくさんあります

選挙運動ってなに?・・・・
 まず「選挙運動」という言葉ですが、言葉の定義は公職選挙法にはありません。一般的な判例などから「特定の公職の選挙につき、特定の立候補者又は立候補予定者に当選を得させるため投票を得若しくは得させる目的をもって、直接又は間接に必要かつ有利な周旋、勧誘その他諸般の行為をすること。」とされています。
 つまり、有権者に候補者を知らしめる行為といえますが、この行為は、時期、場所、方法、対象等を総合的に把握して、選挙運動であるかどうかが判断されます。ですから、個々具体的な行為によってその判断も変わってきます。
 選挙において投票の自由は大原則です。また選挙運動は選挙人にその判断の基礎を与えることですから、自由にすべきと考えられます。しかし、その運動が際限なく行われると、財力、威力、権力などで投票の自由がゆがめられるおそれがあります。そこで、公職選挙法によって一定のルールが決められているというわけです。

選挙運動の時期・・・・
 選挙運動は原則として告示日以後選挙期日前日までしかすることができません。厳密には、立候補の届出が受理された瞬間からとなります。(「立候補するって大変なの?」をご参照ください)

選挙の種類 選挙運動期間
衆議院議員選挙 12日間
参議院議員選挙 17日間
県知事選挙 17日間
県議会議員選挙 9日間
市長・市議会議員 7日間

逆に政治活動となりますと、細かい規制はあるものの、選挙運動期間中以外は原則的に自由とされています。

どんな選挙運動があるの?・・・・
 一番身近な市議会議員、市長の選挙における主な選挙運動は以下のとおりです。その他の選挙についてもおおむね同じような内容です。

種類 市長 市議
選挙事務所 設置数 1(標札は不要・1日1回の移動が可能)
表示立札
・看板類
・ポスター、立札、看板の類を通じて3(合計3)以内
 (規格:たて350cm×よこ100cm以内 たてをよこにしても可)
選挙運動用自動車・船舶 使用台数 自動車1台または船舶1艘(市選管の表示が必要)
表示立札
・看板類
・数、記載内容は制限なし(規格:たて350cm×よこ100cm以内 たてをよこにしても可)
・ちょうちん1個(規格:高さ85cm×直径45cm以内)
乗車・船人員 候補者と運転手(船員)を除き4人以内
拡声器の使用 一そろい+個人演説会開催中その会場で別に一そろい(市選管の表示が必要)
選挙運動用通常葉書
(郵送料は無料)
8,000枚 2,000枚
・記載内容は制限なし
・選挙運動のために配布できる文書図画は選挙運動用通常葉書のみ
選挙運動用ビラ
(市長選のみ)
・2種類以内、計16,000枚以内で市選管に届け出たもの
・規格:長さ29.7cm×21cm以内で両面可
・市選管の証紙を貼付
・頒布責任者及び印刷者の住所氏名(法人名)を記載(印刷)
・新聞折込みのほか、選挙運動用事務所の中、個人演説会場の中、街頭演説会の場所で頒布できる(郵送不可)
選挙運動用ポスター 118枚(加茂市の場合:各市町村によって異なる)
・記載内容は制限なし
・規格:長さ42cm×30cm以内、縦横自由
・掲示責任者及び印刷者の住所氏名(法人名)を記載(印刷)
候補者の着用するもの ・タスキ、腕章、ハチマキや帯等、については数、規格、記載内容の制限なし
新聞広告 2回(有料)
・内容は制限なし
・よこ9.6cm、たて2段組以内、記事下のみ、色刷りは不可
選挙公報 ・字数制限はなし
・イラストはおおむね50%の面積比で可
個人演説会 回数等 ・回数制限はなし。
・公営施設(市町村が指定した施設)は、1会場につき1回のみ無料(開催の2日前までに選管へ開催申出)
・民間施設では自由
演説会用
立札・看板
・会場外にポスター、立札、看板の類を通じて2(合計2)以内(規格:たて273cm×よこ73cm以内 たてをよこにしても可)
・会場内のポスター、立札、看板の類の枚数は自由
・掲示者の氏名、住所を記載
・ちょうちんの類は各会場ごとに会場内か外にいずれか1個
 (規格:高さ85cm×直径45cm以内)
街頭演説 ・回数制限はなし
・時間は午前8時から午後8時まで
・人員は候補者、運転手(または船員)を除き15人以内(市選管の標記掲示・腕章着用)
連呼行為 ・個人演説会場および街頭演説の場所ならびに午前8時から午後8時までに限り、選挙運動用自動車(船舶)の上においてできる
幕間演説 原則として自由
個々面接
電話による選挙運動

やってはいけないことは?・・・・
 上記の選挙運動の内容についてそれ以上のことを行うと罰せられます。
 その他、休憩所の設置、戸別訪問、署名運動、人気投票の経過・結果の公表、飲食物の提供(湯茶や菓子等や労務者への一定額の範囲内の食事は除く)、気勢を張る行為(自動車を連ねたり隊列を組んだりして往来して気勢を張る)、脱法文書の頒布または掲示、あいさつ状の頒布、新聞・雑誌の不当利用、あいさつ目的の有料広告、第三者主催の演説会、選挙期日以後のあいさつ行為等は罰則をもって禁止されます。

選挙運動期間前の選挙運動は?・・・・
 選挙の期間が限られていますので、その前に選挙運動を始めた場合は公職選挙法第129条の「事前運動」の規定に違反することとなります。違反すると、1年以下の禁錮又は30万円以下の罰金に処せられ、合わせて選挙権及び被選挙権が5年間停止されます。
 ただし、以下の行為は準備行為として事前運動にはわたらないとされています。

立候補の準備行為

@政党の公認を求める行為
A立候補の瀬踏行為
B候補者選考会・推薦会の開催
C供託物を供託する行為

選挙運動の準備行為 @選挙事務所、自動車、拡声機、演説会場借入れの内交渉
A立札、看板、ちょうちん等を作成しておく行為
B選挙運動用ポスターの原図を作りまたは印刷しておく行為
C選挙公報、政見放送の原稿を作成する行為
D選挙運動費用の調達行為
E選挙運動者の依頼または労務者の雇入れの内交渉
F選挙演説のための出演依頼の内交渉
G各選挙運動者間の任務の割当て
H選挙運動者相互間の仕事の連絡
*これらは態様によっては事前運動と判断される場合がある
政治活動 個人または政党その他の政治団体等の政策普及宣伝、党勢拡張等の活動
*態様によっては事前運動と判断される場合がある
その他 地盤培養行為、後援会活動、社交的行為等

 以上が主な準備行為です。これらの行為の中でも、不特定の選挙人に投票を依頼するとみられる行為は選挙運動の事前運動とみなされるので、注意が必要です。

これらを守っていればいいの?・・・・
 選挙運動はその行為や状況によって細かい判断が必要となります。今まで書いたことはほんの入り口にすぎません。上記の認められている選挙運動についても、更に細かい解説が必要です。詳しくは、市町村や県の選挙管理委員会にお問い合わせするとよいでしょう。